家族葬の費用・流れ・向いている人を徹底解説!

では、実際に家族葬とはどういったものなのか?
どれくらいの費用がかかり、どういった流れで行われるのか?
また、どんな人にこのスタイルが合っているのか?
この記事では、初めて家族葬を検討する方に向けて、丁寧かつ具体的にご説明していきます。
そもそも「家族葬」とは?
家族葬とは、親族やごく親しい友人など、限られた人数のみで行う小規模な葬儀のことを指します。一般葬のように会社関係者、ご近所、友人知人など多数を招くことはせず、「本当に近しい人たちだけ」で静かに見送るのが特徴です。
家族葬が選ばれる背景
核家族化・高齢化の進行 親族が減少し、家族単位が小さくなる中、招待する範囲が自然と限定的に。
コロナ禍による意識の変化 不特定多数が集まる葬儀を避ける動きが家族葬の普及を後押ししました。
個人主義の浸透 故人の生前の希望や家族の意思を尊重する形として家族葬が合致。
費用面の配慮 大規模な葬儀に比べて経済的負担が少ないため選ばれる傾向にあります。
家族葬の費用相場:本当に安いの?
「家族葬=安い」というイメージがありますが、実はプラン内容や地域、選ぶ葬儀社によって大きく異なります。
一般的な費用の内訳(例:20名規模)
| 項目 | 内容 | 費用目安 |
|---|---|---|
| 葬儀一式費用 | 式場、棺、祭壇、遺影など | 40〜70万円 |
| 火葬料 | 地域の火葬場の使用料 | 1〜7万円 |
| 僧侶へのお布施 | 読経、戒名授与など | 5〜20万円 |
| 飲食・返礼品 | 通夜振る舞い、香典返し | 10〜20万円 |
トータルで約60万〜120万円が相場ですが、「火葬式のみ」なら30万円前後で済むケースもあります。
家族葬の流れ:事前準備から当日まで
家族葬の大まかな流れは、以下の通りです。
- 逝去後の搬送と安置 病院や施設で亡くなった場合は、葬儀社に連絡してご遺体を自宅または安置施設に搬送します。
- 葬儀社との打ち合わせ 日程、会場、宗派、式の形式、参列者の人数などを細かく決定。
- 納棺の儀 遺族の手で故人を棺に納める「納棺式」を行うこともあります。
- 通夜式(省略も可) 親族中心で読経と焼香。食事を共にしながら故人を偲ぶ時間も。
- 告別式・火葬 翌日に告別式と火葬を行い、拾骨をして終了となります。
- 四十九日や法要の計画 葬儀後の供養も家族葬の一部として考える家庭も増えています。
家族葬と一般葬の違い
| 比較項目 | 家族葬 | 一般葬 |
|---|---|---|
| 参列者数 | 10〜30名程度 | 数十〜数百名 |
| 費用 | 比較的安価 | 高額になりがち |
| 雰囲気 | 静かで私的 | 公的で形式的 |
| 連絡・準備 | 限られた人数で簡素 | 広範囲への通知と調整が必要 |
| 香典収入 | 少ない or なし | 多くなる傾向 |
家族葬は「心のこもったお別れ」がしやすい反面、香典収入が少ないため、全体的な費用負担は家族側に偏りやすい点にも留意が必要です。
家族葬に向いている人とは?
次のような価値観や状況を持つ方には、家族葬が特におすすめです。
故人や遺族が“静かなお別れ”を希望している
親族以外に大勢呼ぶ必要がない(または呼びたくない)
経済的負担を抑えたい
遠方からの参列が難しいケースが多い
おもてなし」よりも「想い」を重視したい
家族葬でよくあるトラブル・注意点
家族葬はシンプルで負担が少ない反面、以下のような点に注意が必要です。
参列できなかった人からの不満
「なぜ呼んでくれなかったのか」と後からトラブルになることも。訃報の通知や事後報告は丁寧に行いましょう。
香典の辞退・受け取り
家族葬では香典を辞退する場合も多いですが、明確に伝えないと混乱のもとに。
地域性の影響
地方や年配層が多い地域では「家族葬=非常識」と受け取られることも。事前に親族とのすり合わせが大切です。
体験談:家族葬を選んでよかったという声
父の希望で家族葬にしました。20名ほどで本当に温かい時間を過ごせました。後悔はありません」(50代女性) 「母が亡くなったとき、私たち兄弟だけで送る形にしました。涙も笑いもあって、想像以上に心に残る葬儀になりました」(40代男性)
こうした声に共通しているのは、「派手さはないけど、心に残るお別れができた」という満足感です。
まとめ:大切な人を、静かに、心から見送るために
家族葬は、ただ簡素に済ませるための形式ではありません。
それは、“本当に大切な人との時間を、他人に邪魔されずに過ごす”という、心の選択です。
もちろん、すべての人に向いているわけではありません。
けれど、「故人らしいお別れがしたい」「家族だけでゆっくり送ってあげたい」――そう思う方にとって、家族葬はまさに最適な選択肢といえるでしょう。
人生最後のセレモニーだからこそ、後悔のないように。
家族葬という新しいカタチを、ぜひ一度検討してみてはいかがでしょうか。